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滋賀県東近江市

滋賀県東近江市の「奥永源寺地域」は、市域の56%を占める鈴鹿国定公園の中ほどに位置する「琵琶湖の源流」地域で、人口約12万人の東近江市において、約400人ほどの高齢者が居住する「限界集落地域」です。しかしながら、地域内には「無農薬有機栽培の政所茶」や「木地師発祥の地の歴史文化」、「鈴鹿国定公園と琵琶湖の源流の自然資源」に「東近江市の花で絶滅危惧種の「紫草(ムラサキ)」の栽培環境」が整っていることなど、多様な地域資源と条件に恵まれ、日本の原風景と共にその「豊かさ」を残してきた地域です。

限界集落の耕作放棄地を開墾して、
絶滅危惧種の復活と地域の
活性化に挑戦する。

奥永源寺地域では、全国の中山間地域と同様に農林水産業の衰退により少子高齢化が進み、小中学校が廃校、商店や病院が廃業するなど、集落存続の危機を迎えていました。さらには、サルやシカ・イノシシなどの獣害によって、ほとんど全ての田畑が耕作放棄地状態でした。
そこで、地球温暖化が原因で絶滅危惧種に指定されていた、東近江市の花「紫草(ムラサキ)」に着目し、奥永源寺地域の冷涼な気候条件と耕作放棄地を活用することで、限界集落地域と耕作放棄地・絶滅危惧種の課題解決に繋がるのではないかと考え、活動がスタートしました。

絶滅危惧種で日本最古の
「紫草(ムラサキ)」が、
人と地域に活力を与える。

東近江市の花「紫草」は、万葉集に登場する「日本最古の紫草」として万葉ロマンの代名詞として歴史や物語に登場するとともに、その根「紫根(シコン)」は、冠位十二階最高位の「濃紫」の染料として重宝されてきました。また、紫根はラテン語で「ボラギナーチェ」と呼ばれ、古来より創傷治癒の特効薬として使われてきたほか、今では「日本薬局方」に登録される漢方生薬として、その抗菌・抗炎症作用や肌の活性化作用に注目が集まっています。
そうした背景を元に、奥永源寺地域では「地域住民と学校、企業と行政」がパートナーシップを組み「産・官・学・創」の連携プロジェクトとして絶滅危惧種の栽培に取り組み、収穫した紫根を活用した「染織品」や「化粧品」の開発にも挑戦し、5年の研究開発期間を経て、2018年4月に「MURASAKIno ORGANIC」が誕生したのです。
琵琶湖の源流から「近畿1500万人」の「命の水」を守るために、「生産・加工・消費」に至るまで、無農薬有機栽培にこだわった「国産紫根」や、植物性由来の「滋賀県産原材料」を配合したオーガニックコスメブランドを展開することで、琵琶湖の水質を汚すことなく、「人と地域」に活力を与える、「社会派化粧品」ブランドを展開しています。